【派遣会社向け】事務募集で応募が集まる派遣求人の書き方
事務職は数ある職種のなかでも、特に人気の高い仕事です。しかし正社員募集など隣接する人材マーケットの採用も活発になっていることから、派遣求人の就業決定率は厳しい状況となっています。
こうした状況下でも就業を実現するために、本記事では、事務募集で応募が集まる派遣求人の書き方を解説します。
総合人材サービスを提供するエン・ジャパンが「社会人経験のある男女10,000人」を対象に、転職に関するアンケート調査を実施。その中から「事務職から事務職」に転職した人の回答を集約しました。
アンケート結果から見えてきた事務職経験者の「転職理由」や「仕事で大事にしているポイント」の回答をもとに、どのような情報を派遣求人に盛り込むと応募が集まりやすいのかお伝えします。事務職の派遣スタッフを募集する際に、ぜひ参考にしてください。
▼エン派遣の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
目次[非表示]
- 1.事務職の募集難易度
- 1.1.事務職の有効求人倍率の推移
- 1.2.派遣専門サイトの就業決定率
- 1.3.派遣専門サイトで「登録→就業」が低下している
- 1.4.派遣専門サイトの歩留まりが厳しい背景
- 2.事務職経験者の転職理由
- 3.事務職経験者が求人で重視しているポイント
- 4.事務職募集で応募が集まる派遣求人の書き方
- 4.1.派遣求人で魅力を増しやすい項目
- 4.2.事務職の派遣求人|職種名の書き方
- 4.3.事務職の派遣求人|勤務地の書き方
- 4.4.事務職の派遣求人|仕事内容の書き方
- 4.5.事務職の派遣求人|応募資格の書き方
- 5.事務職の派遣募集にお悩みなら『エン派遣』へご相談を
事務職の募集難易度
まずは、事務職の募集難易度を詳しく見ていきましょう。
事務職の有効求人倍率の推移
こちらのグラフは、有効求人倍率の推移です。黄色が「職業計の有効求人倍率の推移」、オレンジ色が「事務職の有効求人倍率の推移」を表しています。
就業が決まることをご評価いただき、20年以上にわたって派遣スタッフとして働きたい求職者からも、派遣スタッフを募集したい企業からも数多く選ばれている派遣求人サイトなのです。
グラフを見ると、事務職の有効求人倍率は年間通して数値が低く、1を下回っています。有効求人倍率は、1を下回ると「求人数が求職者数より少ない」状態を表します。
つまり「事務職の求人数が、事務職を希望する求職者より少ない」という状態が、長期的に続いているのです。事務職は1つの求人に対して、複数の求職者が集まりやすい状況となっているため、ほかの職種に比べて応募が集まりやすいといえるでしょう。
派遣専門サイトの就業決定率
続いて、派遣専門サイトの「応募→就業決定」の歩留まりを見ていきましょう。以下のグラフは、派遣専門求人サイト「エン派遣」における2019年4月~2023年8月までの「応募→就業決定率」の歩留まり推移を表したものです。
前項で「事務職は比較的応募が集まりやすい」とお伝えしましたが、求人に応募が来たからといって、安心できるわけではありません。折れ線グラフを見るとわかる通り、コロナ禍以前に比べると、派遣求人の「応募→就業決定率」の歩留まりは低下しています。
派遣専門サイトで「登録→就業」が低下している
派遣専門サイトの歩留まりのうち、どの部分が低くなっているのか、より詳細に見てみましょう。以下のグラフは前項と同様、派遣専門求人サイト「エン派遣」における2019年4月~2023年8月までの「応募→就業決定率」の歩留まり推移を表したものです。
オレンジの折れ線グラフが「登録→就業」の推移、グレーの折れ線グラフが「応募→登録」の推移を表しています。
グラフを見ると「応募→登録」の歩留まりは、コロナ禍以前に比べて上昇しています。しかし「登録→就業」の歩留まりは、低下しているのがわかります。
派遣専門サイトの歩留まりが厳しい背景
「登録→就業」の歩留まりが低下している主な原因には、以下の2点が挙げられるでしょう。
・新規案件の獲得が難しくなっており、求職者にとって目新しい案件が少ない
・人材市場全体が「売り手市場」であるため、正社員などの隣接マーケットに求職者が流れやすくなっている
新規案件の獲得が難しくなっている原因は、各派遣会社の状況により異なります。一方で、人材市場が求職者に有利な「売り手市場」となっているため、人材確保に苦戦しやすい状況であるという点は、各派遣会社に共通する課題です。
求人の数が増えているのは、派遣市場だけではありません。正社員募集など派遣以外の求人も以前に比べると増えているため、今まで派遣希望だった求職者が、「派遣だけじゃなく正社員にも応募してみようかな」と隣接マーケットに流れやすくなっている状況なのです。
事務職は比較的応募が集まりやすい職種ではありますが、歩留まりには注意が必要といえます。事務職経験者や優秀な人材を確保したい場合は、人気な事務系職種であっても「ほかの派遣会社の案件との差別化」を意識したほうがよいでしょう。
事務職経験者の転職理由
ここからはエン・ジャパンが行なったアンケート調査をもとに、事務職経験者の転職に関する情報をお伝えします。まずは、事務職経験者の主な転職理由を見ていきましょう。
待遇面以外を重視している人が一定数いる
以下のグラフは「事務職経験者が転職を決意した理由」についてのアンケート結果です。社会人経験のある男女10,000人を対象にエン・ジャパンがアンケート調査し、その中から「事務から事務へ転職した人」の回答を集約しました。
事務職経験者にもっとも多かった転職の理由は「給与や待遇に不満がある」。次いで「土日祝日に休みたい」が続いています。
また、待遇や休日制度などの条件面以外の理由で転職を考えている人も、一定数いるとわかります。「人間関係の良し悪し」「スキルアップ」「業界・会社の将来性」なども転職を検討する要因のひとつになるようです。
本アンケート結果に表れている「事務職経験者によくある転職理由」を払しょくできる魅力的な案件があれば、事務職経験者や優秀な人材から選ばれやすくなるでしょう。
待遇面に優位性がなくても差別化は可能
前述した通り、待遇面以外の理由で転職を考える事務職経験者も多くいます。給与・賞与や休日制度などの待遇面は、簡単には変えられません。そのため待遇面に優位性がない場合は、待遇以外の要素で差別化できないか考えてみるとよいでしょう。
たとえば、事務職経験者の転職理由の第3位に「人間関係がうまくいかない」があります。事務職はオフィスにいる時間が長いからこそ、一緒に働く人との人間関係をより重要に感じるのかもしれません。
「社員や派遣スタッフの仲の良さ」など、人間関係が良く働きやすい職場であることを求人や登録面談でアピールすれば、就業決定につながる可能性があります。
また、「スキルアップを図りたい」という理由も挙げられているので、就業を通してスキルアップできるとアピールするのもよいでしょう。
事務職は応募が集まりやすい人気職です。しかしその一方、人気職だからこそ簡単には辞めないため、経験者は希少です。事務職経験が豊富な派遣スタッフの登録を増やしたい場合は、「自社の獲得した案件の差別化ポイントがどこにあるのか」を考えてみましょう。
事務職経験者が求人で重視しているポイント
続いて、事務職経験者が求人情報で重視しているポイントを紹介します。
事務職経験者が仕事で大事にしているポイント
以下のグラフは、エン・ジャパンが行なったアンケート調査結果のうち、「事務職経験者が仕事で大事にしているポイント」を集約したものです。
もっとも多かった回答は「プライベートな時間が十分確保できる」でした。次いで「働きやすいオフィス環境である」「組織の人間関係が良好である」といった回答が続いています。
事務職経験者が仕事で大事にしているポイントは、「事務職経験者が求人情報で特に見ているポイント」とも言い換えられます。上記のアンケート結果を参考にして派遣求人を書けば、多くの応募を獲得できる可能性が高くなるでしょう。
魅力が伝わるよう求人情報は詳細に書く
求人情報は具体的かつ詳細に書くほど、案件の魅力が求職者に伝わりやすくなります。
たとえば人間関係が良好である旨をアピールしたい場合、「和気あいあいとした社風です」とざっくりした特徴を書いても、それだけで「仲が良さそうな会社だ」とは、あまり感じられないでしょう。
- どんなふうに和気あいあいとしているのか
- 仲の良さが伝わる具体的なエピソードは何か
上記のような観点で、職場の様子をより具体的に記載することにより、求職者に人間関係の良さが伝わりやすくなります。求人を書くときは、情報を具体的かつ詳細に記載し、案件の魅力をアピールしましょう。
事務職募集で応募が集まる派遣求人の書き方
ここからは、事務職募集で応募が集まる派遣求人の書き方を解説します。求人情報のうち魅力を増しやすい項目や、各項目の書き方を紹介しますので、「魅力的な派遣求人の書き方」を把握しておきましょう。
派遣求人で魅力を増しやすい項目
前述した通り、求人情報は具体的かつ詳細に書いたほうが、案件の魅力を求職者に伝えやすくなります。しかし、求人に記載するすべての項目を魅力的に書くのは難しいでしょう。
そこで求人に記載する内容のうち、魅力を増しやすい項目に的を絞って、具体的な書き方を解説します。求人で魅力を増しやすい項目は、以下の4つです。
- 職種名
- 勤務地
- 仕事内容
- 応募資格
事務職の派遣求人|職種名の書き方
職種名は多くの派遣求人サイトで共通して、文字サイズが大きく、目立つように表示されます。事務職の派遣求人がずらっと並ぶ中から、自社で保有する案件を見つけてもらうためには、まず職種名を魅力的に書いておくことが大切です。
職種名を魅力的に書きたいときは、「メリット→詳細な仕事内容→メリット」の順で書くのがオススメです。たとえば以下のような書き方をすると、より魅力的な職種名となるため、求職者の目に留まる可能性が高くなります。
職種名の書き方の例 |
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事務職の派遣求人|勤務地の書き方
勤務地(就業場所)は、求職者が通える範囲かどうかイメージできるように書くことが大切です。勤務地を具体的にイメージしやすくするため、「丁目・番地等」まで書きましょう。
しかし、求人上で派遣先の住所をすべて明かせないケースもあると思います。その場合は「最寄り駅からの徒歩での移動時間」を書きましょう。
最寄り駅が複数あるときは、すべて書くのがオススメです。求職者が普段使っている駅から、どのような経路があるかわかりやすくなります。
また、最寄り駅から距離がある場合、バスなど車以外の移動手段があれば記載しましょう。車を持っていない人や、運転ができない人も応募しやすくなります。
勤務地の書き方の例 |
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事務職の派遣求人|仕事内容の書き方
仕事内容を魅力的に記載するためには、「わかる・できそう・やってみたい」の3要素を押さえて書くことが重要です。
仕事内容を書くときに意識するべき3要素 | |
わかる |
求職者がどんな仕事なのか「わかる・イメージできる」情報を記載する |
できそう |
求職者が「自分にもできそう」と感じられる情報を記載する |
やってみたい |
求職者が「この仕事をやってみたい」と感じられる情報を記載する |
「わかる・できそう・やってみたい」の3要素を意識すれば、求人の仕事内容をより魅力的に書けます。事務職の派遣募集によくある仕事内容を3要素に従って書くと、以下のようになります。
仕事内容の書き方の例 | |
わかる |
■データ入力 |
できそう |
◎先輩スタッフがイチから教えます |
やってみたい |
◎週2日は在宅勤務です |
事務職の派遣求人|応募資格の書き方
応募資格において大切なのは、「自分が応募できるか」がわかりやすいことです。たとえば応募資格に「Excelを使用したオフィスワーク経験のある方」と書かれている場合、仕事で使うツールはわかりますが、求められるレベル感はわかりません。
ひとえにExcelを使用できるといっても、レベル感はさまざまなので、求職者にとっては自分のスキルが応募資格を満たすのかがわからず、応募しづらくなってしまいます。
応募できるか否かをわかりやすくするためには、以下の例のように「ツール使用時に求めるスキルのレベル感」まで応募資格に記載するのがオススメです。
応募資格の書き方の例 |
オフィスワーク経験のある方 |
また、◎(二重丸)以降のように「仕事を通して身につくスキル」を記載し、求人を魅力づけするのもオススメです。応募に必要な能力や経験だけでなく、就業後に得られるスキルも書いておくと、求職者にとってより魅力的な求人となります。
事務職の派遣募集にお悩みなら『エン派遣』へご相談を
事務職経験者のアンケート調査結果や、事務募集で応募が集まる派遣求人の書き方などを解説しました。一般的に、求人情報は待遇面を重視されがちですが、求職者のなかには待遇面以外の要素に着目して転職する人も一定数います。
待遇面以外の要素で、事務職の派遣求人を魅力的に書きたいときは、「職種名・勤務地・仕事内容・応募資格」の4項目に注力すると、求職者を惹きつけられるでしょう。
とはいえ、派遣市場で「登録→就業」の歩留まりが低下している状況のなか、すぐに就業決定率を増やすのは容易なことではありません。事務職の派遣募集にお悩みの方は、ぜひ『エン派遣』にご相談ください。
『エン派遣』は派遣スタッフの採用に特化した求人サイトです。エン派遣の最大の強みは「派遣求職者の利用率がNo.1」(※)ということ。派遣のお仕事情報サイトは無数にありますが、その中でも一番利用されているのがエン派遣なのです。
主要な派遣サイトを利用する求職者のうち、約83%がエン派遣を利用していました。エン派遣を利用すれば、派遣スタッフとして働くことを希望する求職者の大半に、求人をアピールできます。
エン派遣は、派遣専門の求人サイトとして20年以上の実績があるからこそ、派遣会社からも派遣求職者からも広く認知され、数多くの就業をご支援してきました。歴史があるということは、それだけ募集成功させてきた実績も豊富にあります。
事務職の派遣社員・派遣スタッフの募集を行なう際は、ぜひエン派遣にご相談ください。
▼エン派遣の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
エン派遣のサービスの詳細はこちらで解説しています。ぜひご一読ください。
▼エン派遣の企業様向けページ
※エン派遣は派遣求職者の利用率No.1:いずれかの派遣情報サイトを1年以内に利用した方(20~40代男女)を対象に2023年に行なったアンケート調査より(当社調べ)。