派遣募集で若手人材からの応募を集める秘訣
日本社会は少子高齢化によって労働人口が減少しているため、若手人材の確保が年々難しくなっています。派遣市場においても、ひとりの若手人材を複数の企業が取り合っているような状況であるため、採用を成功させるには工夫が必要です。
そこで本記事では、派遣専門の求人サイト「エン派遣」のユーザーに実施したアンケート調査の結果などをもとに、派遣募集で若手人材からの応募を集める秘訣について解説します。若手層からの応募を増やしたいとお考えの方は、ぜひ本記事をお役立てください。
▼エン派遣の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
目次[非表示]
- 1.派遣市況と若手人材のインサイト
- 1.1.企業が若手人材を集めるためには「選ばれる」必要がある
- 1.2.若手人材のインサイト
- 1.3.若手人材の給与に対する意識調査
- 2.若手人材からの応募が集まる派遣求人の書き方
- 2.1.若手人材が求人で見ているポイント
- 2.2.給与の書き方|月収例を記載する
- 2.3.仕事内容の書き方①|量・頻度・範囲・責任・難易度を記載する
- 2.4.仕事内容の書き方②|コスパ・タイパの良さをアピールする
- 2.5.職種名の書き方|メリット→仕事内容→メリットの流れで書く
- 2.6.応募資格の書き方|応募できるか否かをわかりやすく書く
- 2.7.勤務地の書き方|なるべく具体的かつ詳細に書く
- 2.8.応募資格の年齢緩和も効果的
- 3.若手人材の応募獲得にお悩みなら「エン派遣」の活用がオススメ
派遣市況と若手人材のインサイト
まずは派遣市況と、若手人材のインサイトについて解説します。派遣という働き方を取り巻く状況や若手人材の動向を把握し、求人募集に活かしましょう。
企業が若手人材を集めるためには「選ばれる」必要がある
以下の円グラフは、エン派遣を利用する派遣経験者に「登録している派遣会社の社数」を調査したアンケートの結果です。本アンケート結果で注目したいのは、派遣経験者の87%が、2社以上の派遣会社に登録している点です。
さらに、回答数1位は「5~9社(24%)」となっており、多くの派遣会社に登録していることがうかがえます。この結果から、派遣会社にとっては、求職者が自社に「登録」しているだけでは安心できない状況だといえるでしょう。
特に若手人材は引く手あまたであるため、複数登録している派遣会社の中から、自社の案件で就業を決めてもらえるように「選ばれる」必要があります。
なお、求職者から「選ばれる」方法を詳しく知りたい方には、以下の記事もおすすめです。求職者へのアンケート調査や派遣会社の満足度調査をもとに、「選ばれる」派遣会社になる方法を解説していますので、ぜひご覧ください。
▼求職者へのアンケートで分かった「選ばれる派遣会社」になる方法
若手人材のインサイト
若手人材に関する一般的なインサイトをまとめました。多くの若手人材が以下のような志向を持っていることを踏まえて求人を作成すると、採用成功率を高めやすくなります。
▼責任を負いたくない |
“さとり世代”と呼ばれる若手層の間では「頑張っても報われない」「頑張ってもムダ」という価値観を持つ人が一定数います。 その影響で、責任回避傾向が強い人も多いため「責任は社員が持ってくれる」といった点を求人でアピールすると魅力になります。 |
▼残業をしたくない |
ワークライフバランスという言葉が世に浸透して数十年。若手層にとっては「自分らしい生活を送りたい」「自分の時間を大切にしたい」という考えが当たり前になりました。 そのため「残業がない・退社時間が通常より早い」などの特徴は魅力になります。 |
▼失敗したくない |
若手層は景気が良かった時代を知らず、コロナ禍や働き方の変化など想定外の事態に直面してきました。 また、社会全体で自己責任論が蔓延していることもあり、リスク回避傾向が強めです。そのため「失敗を許容する風土」や「一緒に働く人が優しく人間関係が良い」といった点を求人でアピールすると魅力になります。 |
▼仕事に見合った給料が欲しい |
いわゆるコスパ・タイパを気にする若手層は多く、それは仕事においても同様です。「仕事の大変さに対して割に合わない給料はおかしい」と考える方は少なくありません。 時給が他社案件と比較して高くない場合でも、仕事内容の簡単さを伝え、「この仕事でこの給与は割が良い」と訴求することで魅力になります。 |
若手人材の給与に対する意識調査
若手人材の給与に対する考え方の傾向も見てみましょう。以下のグラフはアルバイト・パート向けの求人サイト「エンバイト」のユーザーに対し、給与に関するアンケート調査を実施した結果です。
アンケートの結果、「金額の高さ」よりも「給与と仕事内容のバランス」を重視する人が多いとわかりました。これはアルバイト・パートと同様に、時給制の派遣にも、似たような傾向が見られています。
そのため、派遣募集で若手人材から応募を集めるためには、以下の2点を押さえることが大切といえるでしょう。
- 給与が低くても仕事内容とのバランスが取れていれば、応募が集まるチャンスは大きい
- 「給与が仕事内容と見合っているか」を求職者が判断できるよう、求人の仕事内容の項目は詳細に書くのが望ましい
2に関しては、仕事の「量・頻度・範囲・責任・難易度」などを求人でわかるようにすると、応募が集まりやすくなるでしょう。
若手人材からの応募が集まる派遣求人の書き方
ここからは、若手人材からの応募が集まる派遣求人の書き方を解説します。以下のポイントを意識して求人を作成すれば、若手層を惹きつけやすくなるでしょう。
若手人材が求人で見ているポイント
まずは、若手人材が求人情報で見ているポイントを解説します。以下の円グラフは、18歳~30歳の若手派遣社員を対象に、「求人原稿で知りたい内容」についてアンケート調査した結果です。
1位は「給与・福利厚生(55.2%)」、2位は「仕事内容(17.2%)」となっています。ただし、この結果を見て「給与や福利厚生の水準が高くないと採用は難しい」「人気職種でないと応募を集めるのは厳しい」と諦める必要はありません。
前述したように若手人材にも、さまざまなインサイトがあります。どのようなインサイトを持つ若手人材を狙うのか、採用ターゲットを決めて、ターゲットの価値観に刺さる魅力を求人でアピールすることが大切です。
採用ターゲットの価値観に刺さる魅力を求人でアピールできれば、十分な応募が見込めるでしょう。以降で、求人に記載する「給与・福利厚生・仕事内容」などの魅力的な書き方を解説します。
給与の書き方|月収例を記載する
派遣の仕事は基本的に時給制ですが、求人であえて「月収例」を示すと、案件の魅力をより高められます。「月収例」が示されていることによって、実際にその仕事で働き、生活する様子がイメージしやすくなるからです。
また、求職者は自分が目指す月収ラインを軸に仕事を探しているケースも多くあります。「#月収20万円以上」といったふうに、月収が一定ラインに乗っていることをアピールするのもよいでしょう。
▼給与を魅力的に記載する例 |
時給1,730円+交通費 #月収20万円以上 |
仕事内容の書き方①|量・頻度・範囲・責任・難易度を記載する
「若手人材のインサイト」で紹介したように、求人の仕事内容に具体的な「量・頻度・範囲・責任・難易度」などを記載すると、求職者が給与に見合っているか判断しやすくなるため、応募の後押しになります。
▼具体的な「量・頻度・範囲・責任・難易度」を押さえた仕事内容の記載例 |
お客様からの電話対応や見積書作成、来客応対などをお任せします。 |
仕事内容の書き方②|コスパ・タイパの良さをアピールする
前述した通り、若手層は仕事において「コストパフォーマンス」や「タイムパフォーマンス」を重視している傾向があります。
そのため、求人でスキルアップやキャリア形成に関する魅力づけを行なうと「この仕事は将来的に役立つからコスパ・タイパが良い」と感じられ、応募の後押しになります。
▼コスパ・タイパをアピールした仕事内容の記載例 |
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職種名の書き方|メリット→仕事内容→メリットの流れで書く
たとえば求職者が「東京 事務」といった条件で検索をかけると、該当する求人がずらっと並びます。大量にある求人の中から、自社案件を目に留めてもらうためには「職種名」の書き方が重要なポイントとなります。
職種名は多くの派遣求人サイトで共通して、文字サイズが大きく目立つ箇所です。職種名を魅力的に記載することで、求人の詳細を確認してもらえる可能性が高まります。
職種名は「メリット→詳細な仕事内容→メリット」の流れで記載するのがオススメです。この流れで書くと、職種名をパッと見ただけで、仕事の魅力や職場の魅力がしっかりと伝わるようになります。
▼職種名を魅力的に記載する例 |
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応募資格の書き方|応募できるか否かをわかりやすく書く
応募資格の書き方におけるポイントは、「自分が応募できるか」がわかりやすいことです。たとえば、事務職の派遣求人で応募資格に「何らかの事務経験」とだけ記載されていたとします。
求職者からすると「何らかの事務経験」という記載だけでは、「どの程度の業務経験が必要なのか・どんなスキルを求められる仕事なのか」といった詳細がわからず、応募をためらってしまうでしょう。
求職者が応募しやすくするためには、「事務経験の中でどんな業務を・どんなレベルで経験していてほしいか」を明記することが大切です。
また、応募資格の欄で「どのような働き方が歓迎されているか」も伝えましょう。「フリーター歓迎・主婦(主夫)歓迎」など、働き方が想定できるような内容を記載すると、応募が増えやすくなります。
応募資格の欄を見たときに、求職者が「希望する働き方を叶えられそう」と感じるような書き方を心がけると、より多くの応募につながるでしょう。
▼応募資格の記載例 |
業務上でExcelを使用して資料を作成した経験 |
勤務地の書き方|なるべく具体的かつ詳細に書く
派遣の仕事を希望する求職者にとって、「職場が通える範囲にあるか」は重要です。特に、若手人材は「自分の時間を大事にしたい」というインサイトを持っており、通勤時間を短縮するためにアクセスのしやすさを重視する傾向があります。
そのため求人の勤務地欄には、以下4つの情報を記載するのが効果的です。
▼勤務地の欄に記載した方がよい情報 |
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上記4つの情報を勤務地欄に記載すると、求職者が実際に働いたときの生活をイメージしやすくなります。「自宅から通いやすい」と感じてもらえるような工夫を施すことで、応募の後押しになるでしょう。
また、近年は車を持っていない若手人材も増えているため、「バスの停留所から勤務地まで近い」などの特徴がある場合は、車以外の通勤手段についても記載しておきましょう。
応募資格の年齢緩和も効果的
「上記の書き方をすべて実践しても応募が集まらない」「若手人材からの応募をもっと増やしたい」という場合は、応募資格の年齢条件を緩和するのも効果的です。
以下のグラフは、総務省による労働力調査の結果です。
グラフからわかるように、派遣市場における34歳以下の若手比率は年々低下しており、直近では「27.5%」と2002年の半分以下に減少しています。
もし、本記事をもとに求人の書き方を改善し、それでも若手人材から応募が集まらない場合は、派遣先に実状を伝えて「応募資格の年齢緩和」を選択肢のひとつとして検討してもらうとよいでしょう。年齢緩和を検討してもらう際は、上記のデータを交渉材料としてぜひお使いください。
若手人材の応募獲得にお悩みなら「エン派遣」の活用がオススメ
派遣スタッフを募集する際、若手人材からの応募を集めたい場合は、以下の6点に注力することが大切です。
- 給与の欄に「月収例」を記載する
- 仕事内容の欄に「量・頻度・範囲・責任・難易度」を記載する
- 仕事内容のコスパ・タイパの良さをアピールする
- 職種名を「メリット→仕事内容→メリット」の流れで書く
- 応募資格は「応募できるか否か」をわかりやすく書く
- 勤務地の情報をなるべく具体的かつ詳細に書く
上記の6点を意識し、各項目を具体的に記載することで、派遣希望の若手人材を惹きつけやすくなります。また、求人の書き方を改善しても若手層からの応募が集まらない場合は、応募資格の年齢条件を緩和するのも効果的です。
昨今は、少子高齢化による労働人口減少などの影響で、人材採用の難易度が上昇しています。そのため若手層からの応募をすぐに増やして、就業決定率を向上させるのは、容易なことではありません。
若手人材からの応募獲得にお悩みの場合は、ぜひ『エン派遣』へお気軽にご相談ください。エン派遣は、派遣スタッフの募集に特化した「派遣専門の求人サイト」です。
エン派遣には「派遣求職者の利用率がNo.1」(※)という他にない強みがあります。現在、派遣のお仕事サイトは無数に存在しますが、その中でも1番利用されているのがエン派遣なのです。
主要な派遣サイトを利用している求職者のうち、約83%がエン派遣を利用していると判明しています。エン派遣を利用すれば、派遣として働くことを希望する若手人材の大半に、求人をアピールすることが可能です。
エン派遣は「派遣専門の求人サイト」として20年以上にわたる歴史があります。長い歴史がある分、募集を成功させてきた実績も豊富です。派遣募集で若手人材からの応募を集めたい場合は、ぜひエン派遣にご相談ください。
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エン派遣のサービスの詳細はこちらで解説しています。ぜひご一読ください。
▼エン派遣の企業様向けページ
※エン派遣は派遣求職者の利用率No.1:いずれかの派遣情報サイトを1年以内に利用した方(20~40代男女)を対象に2023年に行なったアンケート調査より(当社調べ)。