【派遣会社向け】介護募集で応募が集まる派遣求人の書き方
少子高齢化により、人手不足が叫ばれている介護職。派遣市場においても、介護職の有効求人倍率は高止まりしており、求人を出しても応募がなかなか集まりにくい状況となっています。
そこで本記事では「介護職の募集で応募が集まる派遣求人の書き方」を解説します。総合人材サービスを提供するエン・ジャパンが「社会人経験のある男女10,000人」を対象に、転職に関するアンケート調査を実施。その中から「介護職から介護職」に転職した人の回答を集約しました。
アンケート調査の結果から見えてきた「介護職経験者の転職理由」などの回答をもとに、どのような書き方をすれば、介護職の派遣求人に応募が集まりやすいのかをお伝えします。介護職の派遣スタッフを募集する際に、ぜひお役立てください。
▼エン派遣の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
目次[非表示]
- 1.介護職の募集難易度
- 1.1.介護職の有効求人倍率の推移
- 1.2.派遣専門サイトの就業決定率
- 1.3.派遣専門サイトでは「登録→就業」が低下傾向
- 1.4.派遣専門サイトの歩留まりが厳しい理由
- 2.介護職経験者の転職理由
- 3.介護職募集で応募が集まる派遣求人の書き方
- 3.1.派遣求人のなかで魅力を増しやすい項目
- 3.2.介護職の派遣求人|職種名の書き方
- 3.3.介護職の派遣求人|勤務地の書き方
- 3.4.介護職の派遣求人|仕事内容の書き方
- 3.5.介護職の派遣求人|応募資格の書き方
- 4.介護職の派遣募集にお悩みなら『エン派遣』へご相談を
介護職の募集難易度
まずは、介護職の募集難易度について詳しく見ていきましょう。
介護職の有効求人倍率の推移
こちらのグラフは、有効求人倍率の推移を表したものです。黄色が「職業計の有効求人倍率」、オレンジ色が「介護職の有効求人倍率」を示しています。
有効求人倍率は1を上回ると「求人数に対して求職者数が少ない」状態となります。グラフを見ると、職業計と介護職の有効求人倍率の差は歴然。介護職の有効求人倍率は、年間通して1を大幅に上回っています。
つまり、介護職は常に「求人数に対して求職者数が少ない」状態ということです。介護職は一人の求職者を複数の企業が取り合っている状況なので、求人を出してもなかなか応募が集まりにくくなっています。
派遣専門サイトの就業決定率
次に、派遣専門サイトの「応募→就業決定」の歩留まりを見ていきましょう。以下のグラフは派遣専門の求人サイト『エン派遣』における2019年4月~2023年8月までの「応募→就業決定」の歩留まりの推移を表しています。
グラフを見ると、コロナ禍以前に比べて派遣求人の「応募→就業決定」の歩留まりは低下傾向であるとわかります。
先ほど述べたように、介護職は有効求人倍率が長らく1を上回っており、常に応募が集まりにくい状態です。加えて、派遣求人全体の歩留まりも低下傾向であるため、介護職は人材を就業決定がより難しくなっていると状況いえるでしょう。
派遣専門サイトでは「登録→就業」が低下傾向
派遣専門サイトにおける「応募→就業決定」の歩留まりのうち、どの部分が低くなっているのか詳細に見ていきましょう。以下のグラフは前項と同様、派遣専門求人サイト『エン派遣』における2019年4月~2023年8月までの「応募→就業決定率」の歩留まり推移を表したものです。
グレーの折れ線が「応募→登録」の推移、オレンジの折れ線が「登録→就業」の推移を表しています。
グラフを見ると「応募→登録」の歩留まりは、コロナ禍以前よりも上昇しています。しかし反対に「登録→就業」の歩留まりは、コロナ禍以前よりも低下しているようです。
派遣専門サイトの歩留まりが厳しい理由
では、なぜ派遣専門サイトの歩留まりが低下傾向なのでしょうか。派遣専門サイトにおいて「登録→就業」の歩留まりが低下している主な理由には、次の2点が挙げられます。
・新規案件の獲得が難しくなっているため、求職者にとって目新しい案件が少ない
・人材マーケット全体が「売り手市場」であるため、正社員募集などの隣接マーケットに求職者が流れている
新規案件の獲得難易度が上がっている原因は、各派遣会社の状況により異なるでしょう。一方で、人材マーケットが求職者に有利な「売り手市場」となっているため、企業が人材確保に苦戦しやすい状況であることは、各派遣会社に共通している課題点です。
近年は派遣市場だけでなく、正社員募集などあらゆる人材市場で、求人数が増加しています。そのため今まで派遣希望だった求職者が、「求人があるなら正社員にも応募してみようかな」と隣接マーケットに流れやすくなっているのです。
介護職はただでさえ応募が集まりにくい状態なので、人材獲得競争がかなり激化しているといえます。介護職の経験者を確保したい場合は、より採用難易度が高くなるでしょう。
介護職の派遣求人に応募を集めて、就業決定率を高めるためには、「他の派遣会社の案件と差別化する方法」を考えて実行する必要があります。
介護職経験者の転職理由
続いて、エン・ジャパンが実施したアンケート調査をもとに、介護職経験者の転職に関する情報をご紹介します。
条件面以外の理由で転職している人もいる
こちらのグラフは、「介護職経験者が転職を決意した理由」のアンケート結果です。社会人経験のある男女10,000人を対象にエン・ジャパンがアンケート調査を実施し、その中から「介護職から介護職へ転職した人」の回答を集約しました。
介護職経験者の転職理由でもっとも多かったのは「給与や待遇に不満がある」でした。次に「労働時間が長い(残業が多い/休日が少ない)」が2位となっています。
また回答を見ていくと、給与や労働時間などの条件面以外の理由で、転職を決意した人も一定数いることがわかります。「人間関係がうまくいかない」「スキルアップを図りたい」なども、介護職経験者が転職を考える理由となっているようです。
このアンケート結果に表れている転職理由を払しょくできるような魅力が、求人情報のなかに盛り込まれていれば、介護職経験者や優秀な人材から選ばれやすくなるでしょう。
条件面で優位性がなくても差別化することは可能
前述したように、条件面以外の理由で転職を決意している介護職経験者も一定数います。給与や賞与、休日数などの条件面をすぐに変えるのが難しい場合は、条件面以外の要素で自社が保有する案件を差別化するとよいでしょう。
たとえば、介護職経験者が転職を決意した理由の3位には「人間関係がうまくいかない」が上がっています。介護職は利用者や利用者の家族、さまざまな職種のスタッフと幅広く信頼関係を築く必要があるからこそ、仕事上の人間関係がより重要に感じられるのでしょう。
そのため「社員と派遣スタッフの仲の良さ」「職場の風通しの良さ」など人間関係が良好であることを求人や登録面談で求職者へ伝えると、就業決定につながる可能性があります。
また、上記のほか「スキルアップを図りたい」なども転職理由の上位となっていました。自社の案件がスキルアップにつながることをアピールできれば、介護職を希望する派遣求職者の目に留まり、応募を集められる可能性が高くなるでしょう。
介護職の経験が豊富な派遣スタッフを増やしたい場合は、「自社で獲得した案件の差別化ポイントがどこにあるのか」を考え、その差別化ポイントを求人に盛り込むとよいでしょう。
介護職募集で応募が集まる派遣求人の書き方
ここからは「介護職の募集で応募が集まる派遣求人の書き方」について解説します。
- 求人情報のうち魅力を増しやすい項目
- 魅力を増すための各項目の書き方
上記2点を紹介しますので、派遣求人の魅力的な書き方を把握し、人材確保に活かしましょう。
派遣求人のなかで魅力を増しやすい項目
求人情報はなるべく具体的かつ詳細に記載したほうが、案件の魅力を求職者へアピールしやすくなります。しかし求人情報に載せるすべての項目を魅力的に書くのは難しいので、魅力を増しやすい項目に的を絞って、具体的な書き方を解説します。
求人情報のなかで魅力を増しやすい項目は、以下の4つです。
- 職種名
- 勤務地
- 仕事内容
- 応募資格
以降で各項目の具体的な書き方をご説明します。
介護職の派遣求人|職種名の書き方
職種名はほとんどの派遣求人サイトで、共通して文字サイズが大きく、目立つように表示されます。つまり職種名を魅力的に記載しておくことで、求職者から求人を見てもらえる可能性が高くなるのです。
職種名を魅力的に記載するには、「メリット→詳細な仕事内容→メリット」の順で書くのがオススメです。この順で記載すると、職種名がより魅力的になります。以下の例をご覧ください。
職種名の書き方の例 |
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介護職の派遣求人|勤務地の書き方
勤務地(就業場所)は、求職者が通える範囲かどうかをイメージしやすく書くことが大切です。求職者が通勤時間・通勤手段を具体的にイメージできるように、勤務地は「丁目・番地」までしっかり書きましょう。
しかし、求人で派遣先の住所をすべて明かせないケースもあると思います。派遣先の住所をすべて記載できない場合は、「最寄り駅からの徒歩での移動時間」を書くのがオススメです。
最寄り駅が複数あるときは、すべて記載しましょう。求職者が普段使っている駅からの経路がわかりやすくなります。
また、最寄り駅から距離がある場合は、バスなど車以外の移動手段があれば記載しておきましょう。車を所持していない人や、運転ができない人も求人に応募しやすくなります。
勤務地の書き方の例 |
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介護職の派遣求人|仕事内容の書き方
仕事内容に「わかる・できそう・やってみたい」の3要素を盛り込むと、より魅力的な求人となります。「わかる・できそう・やってみたい」の3要素とは、以下のような情報です。
仕事内容を書くときに意識するべき3要素 | |
わかる |
求職者がどんな仕事なのか「わかる・イメージできる」情報を記載する |
できそう |
求職者が「自分にもできそう」と感じられる情報を記載する |
やってみたい |
求職者が「この仕事をやってみたい」と感じられる情報を記載する |
「わかる・できそう・やってみたい」の3要素を意識すると、仕事内容がより魅力的となります。介護職の派遣募集によくある仕事内容を3要素に従って書きましたので、以下の例を参考にしてください。
仕事内容の書き方の例 | |
わかる |
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できそう |
◎できることから徐々にお任せ |
やってみたい |
【*選べる施設】 |
介護職の派遣求人|応募資格の書き方
未経験者からの応募を集めたい場合は、応募資格の欄に「未経験歓迎」と「経験者・有資格者優遇」を並列して書かないようにしましょう。「未経験歓迎」と「経験者・有資格者優遇」を並列して書いてしまうと、未経験者にとっては応募のハードルが上がってしまいます。
未経験者からすると「自分が応募したとしても、経験者・有資格者からの応募があればそちらを優先されるだろうから、自分は採用されなさそう…」と感じてしまうからです。
より多くの応募を集めて良い人材を確保するためにも、未経験者も募集可能であるときは「未経験OK」だけを記載するようにしましょう。
また、経験者からの応募を集めたい場合は、「経験年数」で応募資格を限定しないことが大切です。1年間で学べることは企業によって大きく異なるので、経験年数で応募資格を限定すると、せっかくの良い人材を逃してしまう可能性があります。
たとえば応募資格を「介護業界での勤務経験3年以上」とした場合、介護職として十分に通用する経験2年目の人材は、応募できなくなってしまいます。応募資格は以下の例のように「求めるスキルをわかりやすく記載する」のがオススメです。
応募資格の書き方の例 |
・介護職員初任者研修の資格をお持ちの方 ・介護業界での経験をお持ちの方 ∟トイレ・入浴・食事・着替えなどの介助をひとりで行なえる方を想定 |
介護職の派遣募集にお悩みなら『エン派遣』へご相談を
介護職経験者のアンケート調査結果や、介護職の募集で応募が集まる派遣求人の書き方などを解説しました。一般的に求人は給与などの条件面を重視されがちですが、求職者のなかには条件面以外の要素で転職を決める人もいます。
求人情報を条件面以外の要素で魅力的にしたい場合は、「職種名・勤務地・仕事内容・応募資格」の4項目に注力するのがオススメです。各項目を具体的かつ詳細に記載することで、派遣希望の求職者を惹きつけられるでしょう。
しかし「登録→就業」の歩留まりが低下傾向にある派遣市場で、すぐに就業決定率を増やすのは難しいことです。介護職の派遣募集にお悩みの場合は、ぜひ『エン派遣』にご相談ください。
『エン派遣』は派遣スタッフの募集に特化した求人サイトです。エン派遣の最大の強みは「派遣求職者の利用率がNo.1」(※)ということ。派遣のお仕事情報サイトは数多くありますが、その中でも一番利用されているのがエン派遣なのです。
主要な派遣サイトを利用する求職者のうち、約83%がエン派遣を利用していました。エン派遣を利用すれば、派遣スタッフとして働くことを希望する求職者の大半に、求人をアピールすることが可能です。
エン派遣は、派遣専門の求人サイトとして20年以上の実績があるからこそ、派遣会社からも派遣求職者からも広く認知され、数多くの就業をご支援してきました。歴史がある分、募集を成功させてきた実績も豊富です。
介護職の派遣社員・派遣スタッフの募集を行なう際は、ぜひエン派遣にご相談ください。
▼エン派遣の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
エン派遣のサービスの詳細はこちらで解説しています。ぜひご一読ください。
▼エン派遣の企業様向けページ
※エン派遣は派遣求職者の利用率No.1:いずれかの派遣情報サイトを1年以内に利用した方(20~40代男女)を対象に2023年に行なったアンケート調査より(当社調べ)。